2018年も終わりを迎えて2019年に突入しますが、「ロボアドバイザー」サービスの「ウェルスナビ」で損失が出ています。
世界的に株価が下落したことで、円建てで「-4.31%」のマイナスになっています。
全自動でお任せできるウェルスナビとはいえ、損失額が大きくなってくると「このままで大丈夫なのか…」と心配になりますよね。
ウェルスナビは元本保証がないので、暴落したときのリスクを理解できないと、運用で失敗してしまう可能性があります。
そこで、株価の下落が続いて損失を抱えてしまった現在、どう行動するべきなのかを考えていこうと思います。
マイナスの状況だからこそ、まずは冷静に物事を捉えていきましょう。
ウェルスナビが損失でマイナスが続いているが…
ウェルスナビの資産クラスを見てみると、下落時に強い「債券」が辛うじてプラス。
「米国株」「日欧株」「新興国株」はすべてマイナスですね…
米国の代表的な株価指数である「NYダウ」と、「日経平均株価」も2018年の最安値を更新しています。
2018年10月ごろから株価が暴落して11月に何度が持ち直しているものの、下落方向に大きく進む結果になっています。
これはいかに優秀なロボアドバイザーといえど、損失は避けられない証明でもありますね。
確実に儲かる投資法などありませんから…
ウェルスナビは決して完璧なサービスではありません。
ウェルスナビをやめるべき?解約した方がいいのか
ウェルスナビで資産運用を始めたばかりの投資初心者の方は、マイナスが出てしまっていることに不安を感じるかもしれません。
「損失=精神的ストレス」に繋がるので、これ以上損失を出さないために解約してやめることを考えている方もいるんじゃないかと思います。
今回のような大きな株価の下落があると、世間や自分自身も悲観的になってしまうものです。
個人的には熟練の投資家ではないので不安を感じるところも当然ありますが、今のところはやめたり解約することは考えていません。
株価が暴落しているということは、見方を変えればそれだけ上昇したときの利益が得られる可能性もあります。
下落は投資のチャンスでもあるので、現状はこのまま積立を続けていくつもりです。
生活の必要資金でウェルスナビを運用しているなら…
ウェルスナビで資産運用を始めるなら、当分使うことのない「余剰資金」で投資することが前提になります。
ですが、ほったらかしで投資できる手軽さや、良い時期に投資を始めた人の運用報告で「儲かるんじゃ!?」と思い、無理に始めてしまった方もいますよね。
もし、生活に必要なお金まで投資に回してしまった場合は、下落時の損失に耐えることが難しくなります。
仮に大きな損失を出してしまうと、今後の生活に支障をきたすことになりますからね。
これは本当に精神的ストレスが溜まってしまうので、無理をして続ける必要はありません。
今後も同じような株価の暴落が何度も起こる可能性がありますし、こうしたリスクに耐えられる「ゆとり」がないと資産運用は上手くいかないものです。
一旦ウェルスナビから撤退して、生活環境を整えることも戦略の1つと言えますね。
今の損失リスクに耐えられない方は、精神的なゆとりの確保を優先することも検討していきましょう。
ウェルスナビが損失時・下落時にとるべき行動
株価の暴落を受けてもなお、ウェルスナビの資産運用を続けていく方は、損失時や下落時に備えてどう行動すべきかを考えることも大切です。
そこで私なりに考えてみた結果、とるべき行動は以下の4つになりました。
- 設定中のリスク許容度を見直す
- 下落時だからこそ強気で追加投資する
- 自動積立を設定して値上がり時の利益を狙う
- ウェルスナビに代わる資産運用を始める
それぞれもう少し詳しく解説していきますね。
行動①:設定中のリスク許容度を見直す
「リスク許容度」とは、ウェルスナビの運用でどこまでのリスクを許容するか、ということを決める設定になります。
このリスク許容度は1~5段階まであり、それぞれでポートフォリオ(資産の組み合わせ)が違ってきます。
例えば「リスク許容度1」に変更すると、ローリスク・ローリターンな債券中心の運用になります。
対して「リスク許容度5」はハイリスク・ハイリターンな株式中心の運用なので、今回のような株価の下落があると大きく資産価値が目減りすることに…
私自身も「リスク許容度5」で運用中ですが、損失リスクを実際に経験した上で変更は考えていません。
長期的な株価の上昇を見据えているので、目先の損失は考えないように意識しています。
「大きな損失には耐えられない…」と感じる方は、ウェルスナビで変更を行ってリスク許容度を下げることも検討しましょう。
行動②:下落時だからこそ強気で追加投資する
ウェルスナビの運用方針である「長期・積立・分散」は、世界中の資産に分散投資することで、世界経済の成長率を上回るリターンに期待できます。
ですが、これはあくまで「中長期」を見据えたリターンになります。
つまり、短期的に見れば資産価値が下がるリスクはあれど、その分下がり幅を利益に転じさせることもできるということですね。
現在のマイナスは将来の利益を得るための布石と考えれば、株価が大きく下落したときは「追加投資のチャンス」とも言えます。
そこで私もこの機会に、ウェルスナビへ15万円をクイック入金しました。
数千円の現金余力を残して、あとはリスク許容度5に合わせて買い付けされていますね。
ウェルスナビでは、定期的にお得な「入金キャンぺーン」も開催しています。
多くの投資家が悲観的になっているからこそ、強気になって投資することで利益を掴めることもありますからね。
行動③:自動積立を設定して値上がり時の利益を狙う
ウェルスナビは一度だけ投資して放置するのではなく、積立投資を活用した方が効果的な運用を行うことができます。
投資のタイミングや投資額を毎回判断する必要がなく、一定間隔かつ一定額を機械的に積立投資していく手法です。
これは「ドル・コスト平均法」という、資産運用に効果的な方法でもあります。
積立投資は毎月一定額を投資するので、「高値時は少なく購入」「安値時は多く購入」できます。
ウェルスナビでは1万円から自動積立できますが、私の場合は月2万円で積立設定していますね。
コツコツ少額から積立しておくと「時間(時期)の分散」にも効果的なので、株価の値上がりによる利益を狙うと同時に、リスク分散の役割も担っています。
ウェルスナビの自動積立を活用されていない方は、リスク低減にも期待できる積立投資を始めてみることも検討しましょう。
行動④:ウェルスナビに代わる資産運用を始める
現在の状況から「ウェルスナビに追加投資するのは不安…」という方は、ロボアドバイザー以外の資産運用に資金を回すことも有効です。
もしウェルスナビの他に投資先を探すなら、個人的には「つみたてNISA」がおすすめできます。
2018年からスタートした少額投資非課税制度で、年間40万円までの投資に対する利益を最長20年間にわたって非課税にできます。
投資対象は長期・積立・分散に適した「国内外の株式投資信託」と「上場株式投資信託(ETF)」です。
口座振替による自動積立が可能で、運用益が非課税なので確定申告も不要です。
ただ、つみたてNISAはウェルスナビと投資対象が似ているので、株価が下落すると同様の影響を受けます。
現在は5銘柄に分散投資していますが、どれも見事にマイナスですね…
ですが、株価が上昇したときはウェルスナビよりも、利益率が高くなるのがつみたてNISAの魅力。
つみたてNISAは運用益にかかる20.315%の税金が非課税に加えて、運用にかかる手数料が非常に安く、とても使い勝手の良い資産運用なんです。
ただ、株式投資信託が中心なので、ウェルスナビのように債券や不動産(リート)への投資はほとんどできません。
なので、つみたてNISAでは株式でハイリターンを狙いつつ、ウェルスナビでは債券中心のローリスクで固い投資にする方向性もアリですね。
つみたてNISAは銀行か証券会社で始めることができますが、ネット証券を利用すれば毎月「100円以上1円単位」からでも積立可能です。
ウェルスナビの損失時は一喜一憂せず淡々と続ける
ここまでウェルスナビで損失を抱えてしまったときの行動を解説してきました。
資産運用を始めて間もない頃は、常にプラス状態を維持するということは難しいので、マイナスに転じたときにどう行動するかは重要なポイントです。
何らかの理由で世界経済が悪影響を受けると、株価が下落して資産価値も下がりますが、このようなリスクを取るからこそ値上がり時の利益を掴むことができます。
投資を始めたばかりのときは、どうしても目先の損益に惑わされて不安になることもあります。
ですが相場が良いときもあれば悪いときもあるので、その都度一喜一憂していては精神的に消耗するだけですよね。
そうならないためには、感情を表には出さず機械的に淡々と投資を続けていくことが大切です。
ウェルスナビで続けるなら最低10年以上先を見据える
ウェルスナビの運用方針は「長期・積立・分散」です。
これは10年以上先の経済成長に期待したリターンを目指し、コツコツ少額積立を進めながら時間的分散も行うこと。
なので数年で利益を目指す投資法ではありません。
投資期間が長ければ長いほど、資産運用の効果を発揮するのがウェルスナビです。
資産運用そのもののベースが「長期・積立・分散」なので、短期的なハイリターンを目指す方向性とはまったく違いますね。
年金の代わりとして資産構築をするイメージですから、極端に言うと老後に利益が出ていればいいわけです。
とはいえ、ウェルスナビでは預かり資産の1%(現金部分を除く、年率・税別)が手数料としてかかるので、年率1%以上の利益が得られないと運用する意味がありません。
つまり、「手数料=損益分岐点」になるので、長期的に見てここを越えられるかどうかも意識しておく必要がありますね。
ウェルスナビが損失・マイナス時にとるべき行動まとめ
- 設定中のリスク許容度を見直す
- 下落時だからこそ強気で追加投資する
- 自動積立を設定して値上がり時の利益を狙う
- ウェルスナビに代わる資産運用を始める
株価の下落に伴って自分の資産がマイナスになると、不安に感じてしまうのは仕方ないかもしれません。
ですが慌てて判断を誤ってしまうと、思わぬ失敗で後悔してしまうこともあります。
ウェルスナビをやめたり解約することも選択肢ですが、長期的に運用を続けてこそウェルスナビの真価が発揮されます。
損失・マイナス時は悲観的になりやすいので、多くの投資家は撤退することを考えるタイミングかもしれませんね。
ただ、少し考え方を変えるだけでチャンスと捉えることもできますし、選択肢は狭め過ぎずに長期目線で自分が進むべき方向性を検討していきましょう。
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