フォリオ(FOLIO)は「VR」「映画」「アンチエイジング」など、好きなテーマに投資できるオンライン証券サービスです。
フォリオは株式投資ながら10万円ほどの少額投資が可能なので、投資初心者にとっても始めやすいメリットがあります。
ですがその一方で、「手数料は高いのか」「手軽に運用できるのか」「利益が得られるのか」など、気になるところは多いですよね。
テーマ型投資のフォリオにはいくつかデメリットがあるので、契約する前に理解しておかないと後々後悔してしまうことになります。
そこで今回はフォリオのデメリットを中心に、テーマ投資するメリットも合わせて徹底解説していきます。
フォリオ(FOLIO)とは?テーマ投資サービスの特徴
フォリオ(FOLIO)は個別企業に投資するのではなく、複数の企業がまとまった1つのテーマに投資できるオンライン証券サービス。
一般的な株式投資のイメージとは違い、フォリオのテーマ投資は「これから流行りそう!」「このテーマを応援したい!」と感じたものに投資することができます。
選べるテーマは「VR(仮想現実)」「人工知能」「寿司」など、約90種類ほどが用意されています。
フォリオで投資できるテーマは、プロが厳選した有望企業10社で構成されているので、1テーマへ投資するだけで分散投資することができます。
自分で1企業ごとに投資するのは大変なので、フォリオは投資初心者にとって始めやすいサービスと言えますね。
投資金額も10万円ほどでスタートできるので、「普通の株式投資は高くて手が出せない…」という方にも投資しやすい特徴があります。
フォリオ(FOLIO)の手数料は高い?それとも安い?
フォリオ(FOLIO)のテーマ投資でまず気になってくるのが、手数料がどれくらい必要なのか、という部分だと思います。
フォリオではテーマを売買する際に、各銘柄ごとに売買代金の0.5%(税抜)の手数料がかかります。
1銘柄の最低手数料は50円(税抜)になるので、「1テーマ=10銘柄」で構成されていることを考えると、買い付けするときに500円がかかるイメージですね。
フォリオでは「単元未満株取引」という、1株単位で買い付けできる制度を利用していて、この制度における手数料は業界最安水準となっています。
単元未満株取引 | |
証券会社 | 手数料(税抜) |
フォリオ | 約定代金×0.5% |
SBI証券 | 約定代金×0.5% |
マネックス証券 | 約定代金×0.5% |
なので、フォリオの手数料は他社と比較しても負けていないことがわかりますね。
その他の手数料に関してもすべて無料ですし、出金手数料もかかりません。
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フォリオ(FOLIO)に投資する前に注意するべきデメリット
少額で株式投資ができるフォリオ(FOLIO)ですが、投資を始める前にデメリットを把握しておきましょう。
- 株主優待は基本的に受けられない
- テーマ投資ではトレンドの影響で浮き沈みが大きい
- 選ぶテーマ次第で銘柄が被る場合もある
- 買付・売却・リバランスは自分で行う
- NISA口座には対応していない
- 楽天・SBIのネット銀行でリアルタイム入金できない
- 投資した企業から郵便物がたくさん届くようになる
それぞれ順に詳しく解説していきますね。
デメリット①:株主優待は基本的に受けられない
フォリオが採用している「単元未満株」では、ほとんどの銘柄で株主優待を受けることができません。
単元未満株について
株主優待を実施している発行会社のほとんどが、1単元以上の株主を対象としています。中には、全株主を対象に株主優待を実施している発行会社もありますので、単元未満株主への株主優待の有無については発行会社へお問い合わせください。
また、複数のテーマで保有している場合や、他社で保有している場合に名寄せされ株主権利が発生する場合があります。
引用元:フォリオ よくある質問
株主優待の対象となるのは、「1単元以上」の株を購入した場合がほとんどです。
1単元は企業によって異なりますが、100株単位の話になるので「1株=1万円」なら100万円の資金が必要…
フォリオでは1銘柄あたり「1~20株」ほどなので、株主になれても株主優待は受けられないと思っておきましょう。
デメリット②:テーマ投資ではトレンドの影響で浮き沈みが大きい
フォリオでは1テーマで有望企業10社に分散投資することができますが、扱っているテーマは10社とも同じです。
なので、テーマ自体に人気がなくなってしまったり、景気が悪化することになるとテーマ内の全銘柄で損失が出ることになります。
注目度の高いトレンドテーマであれば5~20%ほどリターンが見込めますが、時期を過ぎるとマイナス30%ほどの損失が出る可能性も…
フォリオのテーマ投資では、過去の実績が良くても今後それが続くわけではないので、まったくと言っていいほどあてになりません。
また、「今人気だし、これから伸びるぞ!」と思ったときには、大抵トレンドの終息時期になるので、知識のある投資家にとっては売却するタイミングだったりします。
こうしたトレンドを見極めて、買い付けと売却を行わないと上手く利益を掴むことはできないので、十分注意して投資する必要がありますね。
デメリット③:選ぶテーマ次第で銘柄が被る場合もある
フォリオで選べるテーマは約90種類ほどありますが、テーマ内の銘柄がすべて異なるというわけではありません。
例えば「人工知能」のテーマ内を見てみると、
- ソフトバンクグループ
- さくらインターネット
- ソニー
- テクノスジャパン
- 小松製作所
- カドカワ
- オムロン
- 三菱電機
- エヌ・ティ・ティ・データ
- ディー・エヌ・エー
この10銘柄になっていますが、「VR(仮想現実)」のテーマにもソニーとディー・エヌ・エーがあります。
「自動運転車」のテーマにはテクノスジャパンとディー・エヌ・エーがあり、似たテーマでは半数以上が被っていることも…
なので、複数のテーマに投資する場合は、銘柄の割合が偏らないよう注意する必要がありますね。
デメリット④:買付・売却・リバランスは自分で行う
フォリオのテーマ投資では、プロが有望企業10社を厳選してくれてはいますが、買い付けしたり売却したりするのは自分です。
リバランスは偏ってしまった資産配分を適切な割合に再調整することですが、これも自分で管理しながら行う必要があります。
フォリオのテーマ投資は、完全放置で運用できる投資サービスではありません。
もし「投資に手間をかけたくない…」「すべて運用管理を任せたい…」と思っている方は、フォリオのテーマ投資はおすすめできません。
テーマ投資は比較的ハイリスクなので、できるだけ安定した投資かつ自動運用したい場合は、まず「ロボアドバイザー」から検討するのがいいかと思います。
デメリット⑤:NISA口座には対応していない
NISAとは年間に決められた投資枠内であれば、そこで得た利益を非課税にできる制度です。
このNISA口座を利用して投資すると、利益に税金がかからない節税メリットがありますが、フォリオではNISA非対応となっています。
そのため、フォリオのテーマ投資で得た利益に対しては、20.315%(所得税+住民税)が差し引かれることになりますね。
この節税メリットを活用して資産運用をしたいと考える方は、2018年から始まった「つみたてNISA」を検討するのがいいかと思います。
つみたてNISAは金融庁が厳選した投資信託に、100円から少額投資することができるので、フォリオのテーマ投資よりも初心者向きです。
個人的にはフォリオよりも、つみたてNISAから始めた方がローリスクなのでおすすめですね。
デメリット⑥:楽天・SBIのネット銀行でリアルタイム入金できない
個人的に「楽天銀行」と「住信SBIネット銀行」はよく使うんですが、フォリオではリアルタイム入金に対応していないんです。
リアルタイム入金は、フォリオの投資用口座へ手数料無料で入金できるものですが、対応している銀行は以下の通り。
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ銀行
- イオン銀行
- ジャパンネット銀行
特に住信SBIネット銀行は、投資用の銀行口座として利用されることが多いので、ここが非対応なのは正直痛いですね…
フォリオは「振込入金」もできますが、金融機関側の振込手数料は「自己負担」なので、入金ごとに数百円を損することになります。
「楽天銀行」と「住信SBIネット銀行」は毎月数回は無料にできるのでまだマシですが、無料回数が付与されない銀行口座は注意しましょう。
デメリット⑦:投資した企業から郵便物がたくさん届くようになる
フォリオのテーマ投資は株式投資になるので、買い付けした銘柄の株主となります。
株主になると企業から定期的に郵便物が郵送されてくるので、これが結構デメリットに感じている方は多いですね。
特にフォリオの場合は、1テーマに投資すると10社から郵便物が届くことになります。
仮に3テーマに投資すると単純に30社ですからね…
電子データとして送られてくるならまだしも、紙媒体で届くとなると相当な量になってきます。
「郵便物がたくさん届くのは嫌だな…」と感じるようなら、他の投資サービスを検討した方がいいかもしれません。
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フォリオ(FOLIO)でテーマ投資するメリットは?
フォリオ(FOLIO)についてデメリットが理解できたところで、テーマ投資のメリットもご紹介していきますね。
- 株式投資なのに10万円前後から始められる
- 投資先として選べるテーマが豊富にある
- 1テーマで有望10社に分散投資できる
- 4種類の投資スタイルから選択できる
- 適切なリバランスを提案してくれる
- 特定口座対応なので確定申告は必要ない
- 破綻しても1,000万円まで保証される
メリットに関しても、それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット①:株式投資なのに10万円前後から始められる
一般的な株式投資は「単元株制度」と言って、1単元100株レベルになるので1銘柄買い付けるだけでも100万円ほどの大金が必要になります。
これを複数銘柄に分散投資するとなると、気軽に投資できる規模ではないですよね…
その点、フォリオのテーマ投資では、各銘柄を1株単位で買い付けできる「単元未満株」を扱っているので、そこまでの資金は必要ありません。
10万円前後もあれば10社の有望企業に分散投資できますし、自分で1銘柄ごとに探したりする手間もないので手軽さも兼ね備えています。
例えば、「人工知能」のテーマを買い付けするなら、
このように、94,574円あれば10銘柄に分散投資できますね。
選ぶテーマによって投資額は前後するので、まずは気になるテーマをチェックしてみるのがいいでしょう。
メリット②:投資先として選べるテーマが豊富にある
フォリオが扱っているテーマは、2018年12月時点で約90種類。
テーマはわかりやすくジャンル別に分けられています。
- 日本を代表する有名企業
- 世の中を変える先端テクノロジー
- ワクワクを投資に活かす
- 世界に誇るニッポン
- 国策には逆らうな
- 美と健康で生活を豊かに
- ふるさと投資
- 女性が活躍する社会へ
- あなたの暮らしに新発見
- 「食」にこだわるあなたに
- ファンダメンタル分析
これらの中から、「成長しそうだな。」と感じるテーマに投資できます。
株式投資と聞くと少し難しく感じるところもありますが、フォリオの場合は面白そうなテーマがたくさんあるので、投資するのも楽しくなりますね。
企業ではなくテーマに投資できるというのもフォリオならではの魅力です。
メリット③:1テーマで有望10社に分散投資できる
好きなテーマを選ぶと、銘柄はすべてフォリオが厳選してくれます。
あとはカートに入れて買い付け注文するだけで10銘柄に分散投資できるので、資産運用の始め方は至ってシンプルですね。
銘柄選びを省ける分、株式投資の知識がなくても直感的にテーマを選んで始めることができます。
分散投資はリスク低減に欠かせない重要なポイントになるので、ここが自動的に行えるのはフォリオの大きなメリットと言えます。
分散投資の手間がなくなると新規参入のハードルも下がるので、投資経験の浅い方にとっては魅力的なサービスですね。
メリット④:4種類の投資スタイルから選択できる
フォリオのテーマ投資では、「4種類の投資スタイル」が用意されていて、それぞれのスタイルによって銘柄の比率が異なります。
- バランス型:リスクとリターンが平均的なスタイル
- グロース型:リターン重視で攻めるスタイル
- ディフェンス型:リスクを抑えて安定性を求めるスタイル
- バリュー型:安い銘柄の将来性を重視するスタイル
とにかく利益を狙って投資したい方は「グロース型」、値下がり時の損失リスクを抑えたい方は「ディフェンス型」というイメージですね。
選んだ投資スタイル次第でポートフォリオ(資産配分)が変わってくるので、自分に合ったもので運用していきましょう。
メリット⑤:適切なリバランスを提案してくれる
先にデメリットの部分で、フォリオはリバランスを自分で行う必要があるとお伝えしましたが、定期的にリバランスの提案はしてくれます。
資産配分は時期が経つにつれて変化してしまうので、最適な配分に調整することが不可欠です。
そこでフォリオが提案してくれたリバランスを利用すると、自動的に配分調整してくれるので、とてもありがたいサービスですね。
リバランスの提案以外にも、売却するタイミングもお知らせしてくれる機能もあります。
ただし、注意点としてリバランスをするごとに取引手数料0.5%(税抜)がかかることに…
リバランスを繰り返すと手数料分が損になっていくので、フォリオの提案を受けるかどうかはよく検討しましょう。
メリット⑥:特定口座対応なので確定申告は必要ない
投資による利益がある場合は確定申告する必要がありますが、フォリオの運用を「特定口座(源泉徴収あり)」で行えば、すべてフォリオが代行してくれます。
面倒な税金の計算や納税まで行ってくれるので、自分は何もする必要はありません。
特定口座(源泉徴収あり)は、フォリオの口座開設時に選択することができます。
税金のことを考えたくない方は、特定口座(源泉徴収あり)を選ぶことをおすすめします。
メリット⑧:破綻しても1,000万円まで保証される
資産について
フォリオでは、お客様からお預かりする有価証券や預り金について、法令に従い「分別保管」を行っております。
この分別保管により、フォリオが倒産した場合でも、お預かりした資産はお客様に返還されます。
また万一の顧客分別金の不足にそなえ「日本投資者保護基金」にも加盟しており、万全な体制を整えております。
これは、「1. 寄託手続きなどの処理を行っている間に破綻が生じた場合」、「2. 破綻証券会社が顧客資産の流用など分別保管のルールを遵守していなかった場合」にお客様の損失(資産の毀損や返還遅延など)を保証するものです。
なお、お客様1人あたり1000万円が上限となっております。
引用元:フォリオ 資産について
フォリオが倒産してしまった場合でも、資産が「分別保管」されているので基本的に返還されます。
もし仮に分別保管に不備があったとしても、フォリオは「日本投資者保護基金」に加盟しているので、1,000万円までは保証されます。
なので、1,000万円以下の資金で投資される方なら、破綻リスクを心配する必要はないと言えますね。
▼ユニークなテーマ投資▼
フォリオ(FOLIO)では全自動の「おまかせ投資」もできる
フォリオ(FOLIO)にはテーマ投資の他に、「おまかせ投資」というロボアドバイザーサービスも用意されています。
おまかせ投資では、複数のETF(上場投資信託)を投資対象として、10万円から資産運用を始めることができます。
テーマ投資とは違って、こちらは完全放置で運用できる全自動タイプの投資サービスですね。
運用に必要な手数料は、お預り資産の年率1%(税抜)になっていて、他のロボアドバイザーと同等の手数料です。
テーマ投資は0.5%(税抜)なのでやや高コストですが、「すべて運用を任せたい!」という方には向いています。
テーマ投資でフォリオの口座を開設していれば、別途で開設する必要もなくおまかせ投資を開始できます。
また、フォリオが特定口座であれば「テーマ投資」と「おまかせ投資」の損益通算を行うことも可能ですよ。
損益通算することで節税のメリットがあるので、NISA口座で運用できない分これはありがたいところですね。
テーマ投資が合わなければ、おまかせ投資で運用してみることも検討していきましょう。
フォリオ(FOLIO)で投資するデメリットまとめ
フォリオ(FOLIO)は、株式投資ながらテーマに投資するという一風変わったサービスです。
ここ最近になって注目度が高まってきている投資法でもありますが、デメリットも結構あるので投資を始める際には注意が必要です。
フォリオのテーマ投資は、10万円前後の少額で株主になれる魅力的なサービスですが、比較的にハイリスクなので余剰資金で始めることをおすすめします。
資産運用にはフォリオのテーマ投資以外にも、リスクを抑えて安定的に資産を作ることができる方法はたくさんあります。
とはいえ、フォリオは様々な面白いテーマへ投資することができるので、ワクワク感があって楽しみつつ運用できるのも魅力ですね。
あなたが投資してみたいと思えるテーマがあるかもしれないので、まずはフォリオのテーマ投資を確認されてみて下さいね。
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