ネット証券の中でも人気のある「楽天証券」ですが、株式取引を考えているなら「手数料が高いのか安いのか」が気になるところですよね。
毎日取引することが多い方や、一度の取引金額が大きい方は手数料の負担も考えないといけません。
楽天証券では超割コースといちにち定額コースが選べるので、状況に合わせて手数料を節約することができます。
楽天証券の国内株式の取引手数料は他社と比べても安いんですが、どちらの手数料コースが自分に合っているか迷うところだと思います。
そこで今回は超割コースといちにち定額コースの手数料を比較して、それぞれにおすすめなタイプをご紹介していきますね!
【この記事の要点まとめ】
- 超割コースは55円~1,070円の手数料がかかる
- いちにち定額コースは10万円までなら手数料無料
- 超割コースは業界最安でポイント優遇あり
- NISA口座なら国内株式の売買手数料が無料
楽天証券の手数料コースは2種類から選べる
楽天証券に用意されている手数料コースは、先にご紹介したように以下の2種類あります。
- 超割コース
- いちにち定額コース
なお、ワンショットコースという手数料コースもありますが、今後廃止が予定されているので、ここでは除外しますね。
まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。
超割コース
超割コースは「1回の取引金額」に応じて手数料が決まるコースです。
「現物取引」と「信用取引」で必要な手数料が違ってきます。
現物取引手数料 | |
1回あたりの金額 | 手数料(税込) |
5万円まで | 55円 |
10万円まで | 99円 |
20万円まで | 115円 |
50万円まで | 275円 |
100万円まで | 535円 |
150万円まで | 640円 |
3,000万円まで | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
※2019年10月1日時点の手数料になります。
現物取引の場合は、1回あたり最低55円~最高1,070円の手数料がかかります。
信用取引手数料 | |
1回あたりの金額 | 手数料(税込) |
10万円まで | 99円 |
20万円まで | 148円 |
50万円まで | 198円 |
50万円超 | 385円 |
※2019年10月1日時点の手数料になります。
信用取引の場合は、1回あたり最低99円~最高385円の手数料がかかります。
この超割コースには、「手数料1%分をポイント還元」というお得な特典があるので、実質的な手数料はこれよりも安いですね。
また、5,000万円以上の信用取引や、貸株・投資信託の残高が5,000万円以上あると「大口優遇」を受けることができます。
- 現物取引1回あたり10万円まで手数料無料
- その他は通常より割引される
- 信用取引は金額関係なく手数料無料
- 手数料2%分をポイント還元
条件達成のハードルは高いですが、超割コースを利用するメリットがさらに高くなりますね。
いちにち定額コース
いちにち定額コースは、「1日の取引金額合計」に応じて手数料が決まるコースです。
ここで言う金額合計は、「現物取引」「信用取引」の両方を合わせた金額になります。
1日の約定金額 | 手数料(税込) |
10万円まで | 無料 |
20万円まで | 210円 |
30万円まで | 314円 |
50万円まで | 471円 |
100万円まで | 943円 |
200万円まで | 2,200円 |
300万円まで | 3,300円 |
以降100万円増えるごとに | 1,100円 |
※2019年10月1日時点の手数料になります。
いちにち定額コースのメリットは、1日の取引が合計10万円までなら手数料が無料になることですね。
株式投資を少額で続けていきたい方にはおすすめの手数料コースです。
また、超割コースとは違って「1日に何度取引しても手数料が定額」なので、デイトレードを行いたい方にも最適ですね。
1回あたりの金額を抑えて、刻んだ取引をするなら超割コースよりもお得です。
楽天証券の超割といちにち定額はどっちがお得か比較
楽天証券で現物取引を行うことを想定して、それぞれの手数料コースの100万円までの金額で比較してみました。
超割コース | いちにち定額コース | |
取引金額 | 1回あたり | 1日合計 |
5万円まで | 55円 | 無料 |
10万円まで | 99円 | |
20万円まで | 115円 | 210円 |
30万円まで | 275円 | 314円 |
50万円まで | 471円 | |
100万円まで | 535円 | 943円 |
※2019年10月1日時点の手数料(税込)になります。
例えば1日に10万円以下の範囲で株取引を行うなら、いちにち定額コースが間違いなくお得ですね。
一度にまとめて20万円以下で取引する場合は超割コースが安く、2回以上に分けて取引するならいちにち定額コースが安くなります。
- 10万円を超える株取引かつ一括購入したい ⇒超割コース
- 10万円以下の少額取引または分割購入したい ⇒いちにち定額コース
このようなイメージで楽天証券の手数料コースを選ぶのがおすすめです。
主要ネット証券と楽天証券の手数料コースを比較
「他の証券会社と比べたら、手数料高いんじゃないの?」と疑問を感じている方もいますよね。
そこで楽天証券の超割コースといちにち定額コースの手数料を、主要なネット証券とも比較してみました。
超割コースを主要3社と比較
取引金額 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 |
5万円 | 55円 | 55円 | 110円 |
10万円 | 99円 | 99円 | 110円 |
20万円 | 115円 | 115円 | 198円 |
50万円 | 275円 | 275円 | 495円 |
100万円 | 535円 | 535円 | 1,100円 |
※2019年10月1日時点、現物取引手数料の税込金額になります。
1回あたりの超割コースでは、SBI証券とまったく同じ手数料となっていますね。
他にも「カブドットコム」や「松井証券」も確認しましたが、楽天証券とSBI証券が業界最安水準でした。
松井証券はそもそも1回あたりの手数料コースがありません。
いちにち定額コースを主要3社で比較
取引金額 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 |
10万円 | 無料 | 無料 | ー |
20万円 | 210円 | 210円 | ー |
30万円 | 314円 | 314円 | ー |
50万円 | 471円 | 471円 | ー |
100万円 | 943円 | 838円 | ー |
200万円 | 2,200円 | 以降100万円 増加毎に 440円 | ー |
300万円 | 3,300円 | ー | 2,500円 |
※2019年10月1日時点、現物取引手数料の税込金額になります。
1日単位のいちにち定額コースだと、10万円までなら楽天証券とSBI証券が無料で取引できます。
これは松井証券でも同様になります。
カブドットコムにはこちらの手数料コースがないですね。
マネックス証券では300万円単位が最低ラインなので、株式の少額投資にはあまり向かない感じです。
1日に100万円以上で何度も取引を繰り返す方は、SBI証券が最もお得な手数料となっています。
100万円毎の追加手数料も440円(税込)と安いですからね。
楽天証券の超割コースは株式以外でもポイント還元
楽天証券の超割コースを選択している場合は、国内株式の手数料1%がポイント還元、大口優遇だと2%が還元されます。
実はこのポイント還元となる対象商品は、国内株式だけじゃないんです。
- 国内株式取引(現物・信用)
- 海外株式取引(米国株式、中国株式、アセアン株式)
- 投資信託
- 日経225先物取引(ラージ、ミニ)
- 日経225オプション
- 海外先物
- 金・プラチナ取引
※投信積立取引は買付手数料が全額ポイント還元されるため適用対象外です。
このように楽天証券が扱っている他の金融商品でも、取引手数料のポイント還元が受けられます。
楽天証券が扱う投資信託は2,600以上とかなり豊富ですし、株式と違って最低100円以上1円単位の少額から購入できます。
国内株式以外に投資することは、リスク分散にも繋がりますからね。
また、楽天銀行の「ハッピープログラム」を利用中の方でも、超割コースのポイントプログラム対象なのでポイントがザクザク貯められます。
「楽天銀行」は楽天証券とも相性抜群なので、開設しておくのがおすすめですよ。
楽天証券の海外株式(米国・中国・アセアン)の手数料
楽天証券では国内株式以外に、「米国株式」「中国株式」「アセアン株式」も取引することができます。
こういった海外株式が購入できるのは、先程の主要3社のネット証券くらいですね。
楽天証券の海外株式にも、それぞれ取引手数料が設定されています。
米国株式の取引手数料 | |
約定代金 | 手数料(税込) |
取引1回あたり | 0.495% |
中国株式の取引手数料 | |
約定代金 | 手数料(税込) |
10万円まで | 550円 |
10万円超100万円未満 | 約定代金の0.55% |
100万円以上 | 5,500円 |
アセアン株式の取引手数料 | |
取引区分 | 手数料(税込) |
国内手数料 | 約定代金の1.1% 最低手数料550円 |
現地手数料 | なし |
現地諸費用 | なし |
※2019年10月1日時点の手数料になります。
※電話取引をする場合、インターネット取引料金2,200円(税込)がかかります。
米国株式に関しては、主要3社とも同じ手数料となっています。
中国株式に関しては、「マネックス証券」が業界最安の0.27%(税込)とお得ですね。
なお、アセアン株式が取引できるのは「楽天証券」のみとなっています。
海外株式中心に取引したいという方は、韓国・ロシア・シンガポール株式などを含む9種類と最多の「SBI証券」もおすすめですね。
楽天証券のNISA口座なら取引手数料は無料になる
楽天証券の一般NISAで国内株式の取引をする場合は、「超割コース」でも「いちにち定額コース」でも売買手数料はずっと無料です。
NISA口座で国内株式の注文時点では手数料込みで差し引かれますが、約定日のメンテナンス後に手数料分が余力に戻されます。
投資信託や海外株式については、楽天証券の口座区分に関係なく共通の手数料がかかります。
一般NISAは年間120万円までの投資上限がありますが、5年間は運用益を非課税にできますし、20歳以上であれば誰でも開設できますよ。
投資枠内で収まる取引なら、NISA口座で国内株式を売買するのがお得ですね。
また、海外ETF(上場投資信託)については、買付手数料がなんと全額キャッシュバックされます!
手数料を気にしている方はNISA口座がすべて解決してくれるので、楽天証券を利用するならNISA口座も同時開設しておくのがおすすめですね。
楽天証券は手数料無料の商品も豊富
楽天証券には「投資信託」「IPO(新規公開株式)」「立会外分売」「国内外の債券」など、手数料無料で取引できる商品も豊富に扱っています。
その中でも楽天証券が独自に提供しているのが、「楽天ETF」「いちにち信用」という商品ですね。
効率重視の投資ができる「楽天ETF」
- 現物・信用取引ともに売買手数料が無料
- 日経平均株価の騰落率の2倍を想定して連動するETF
- 信託報酬が年0.378%(税込)とコストが割安
楽天ETFは簡単に説明すると、一般的な上場投資信託よりもハイリターンに期待できるETFですね。
「楽天225ダブルブル」と「楽天225ダブルベア」という、2種類のレバレッジETFが用意されています。
どちらも日経平均株価の変動率に対して2倍で連動しますが、ダブルベアは「逆(マイナス2倍)」の動きとなります。
また、信託報酬というのは投資信託を保有している間、間接的に運用会社などに支払われるものですね。
同じようなレバレッジETFだと年0.812%(税込)ほどがかかりますが、楽天ETFなら半額以上安く抑えられるのがメリットでもあります。
売買手数料もかからないのでありがたいですね。
デイトレードに特化した「いちにち信用」
- 取引手数料無料/金利・貸株料は0~1.90%
- デイトレードに完全特化した信用取引
- 制度信用では売建できない銘柄の売建が可能
いちにち信用はデイトレード専用商品で、取引に関しては「買建」「売建」ともに可能です。
当日中に決済していない建玉は、原則として翌営業日に強制決済される仕組みです。
いちにち信用は新規建時に100万円以上なら、金利・貸株料0%で取引できるのが大きな魅力ですね。
これを制度信用で行う場合は、100万円以上の取引であっても金利2.80%、貸株料1.10%がかかってきます。
また、制度信用では売建できない「新興市場銘柄」へ売建できるのもメリットですね。
なお、いちにち信用を利用するには「信用取引口座開設」が必要です。
まとめ:楽天証券の手数料は高くなかった!
- 超割コースは10万円を超えるまとまった取引に便利
- いちにち定額コースは少額または取引回数が多い人向け
- 超割コースは業界最安でポイント優遇あり
- 一般NISAなら国内株式の売買手数料が無料になる
「楽天証券」の割安コースはここで比較したように、主要ネット証券の中でも最安水準の手数料となっています。
もし今後「大口優遇」を受けられるようになれば、さらにお得な取引ができるようになります。
ポイント還元も嬉しい特典ですし、楽天証券なら投資信託の「ポイント投資」もできますからね。
NISA口座を活用すれば、年間120万円までは株式取引の手数料を無料にできますし。
「手数料はできるだけ払いたくない…」という方は、これを活用しない手はないですよね。
それと個人的には楽天銀行と楽天証券を「マネーブリッジ」させると、普通預金金利を0.10%にできるのが魅力的ですね。
大手銀行だと0.001%なので100倍の金利差が得られます。
楽天証券から開設申し込みをすると、楽天銀行もまとめて「同時開設」ができるので、入力の手間も省けますよ。
楽天証券は手数料がとても安いので、この機会にぜひ検討されてみて下さい。
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