楽天証券で「つみたてNISA」では、投資信託を積み立てするときに楽天カードのクレジット決済が選択できるようになっています。
楽天カード決済による積立は2018年10月27日から開始され、つみたてNISA以外に「一般NISA」「特定口座」「一般口座」の投信積立にも対応。
楽天証券×楽天カード決済を活用すると、積み立ての決済金額に応じて毎月1%ポイント還元が受けられるメリットがあります。
楽天証券にはすでに「ポイント投資」「ポイント積立」のお得なサービスがありますが、楽天カード決済も加わってさらに選択肢が増えました。
ですが、楽天カードで積み立てする場合には、メリットばかりでなくデメリットもあります。
そこで今回は、つみたてNISAを楽天証券の楽天カードクレジット決済で積立するメリット・デメリットや、よりお得に積み立てするポイントも解説していきます。
【楽天カード決済の要点まとめ】
- 積立は毎月5万円まで(つみたてNISAは33,333円まで)
- 決済額100円につき1ポイント還元
- 積立は毎月1日/引き落としは27日
- 貯まったポイントを使って積立可能
つみたてNISAを楽天証券の楽天カード決済で積立するメリット
さっそくですが、つみたてNISAの投資信託の積み立てを、楽天カードクレジット決済にするメリットを解説していきますね。
- 決済額に応じて毎月1%ポイント還元される
- 積立タイミングを気にせず管理もラク
- 引き落としは後払いになるから安心
それぞれ順に見ていきましょう。
メリット①:決済額に応じて毎月1%ポイント還元される
楽天カード決済の最大のメリットと言えるのが、積み立てによってポイント還元が受けられることですね。
決済額の1%ポイント還元なので、つみたてNISAで毎月33,333円を積み立てすると、333ポイントを獲得することが可能です。
年度の途中から「つみたてNISA」を始めた場合は、増額設定を行って上限となる月50,000円までポイント獲得対象にすることもできます。
また、つみたてNISAを1月~12月で積み立てする場合は毎月33,333円が非課税枠の上限ですが、通常の投信積立も併用すると毎月500ポイントまで獲得できますね。
ポイント還元があるとお得に資産運用が続けられますし、信託報酬のコストも実質的に抑えられる効果もあります。
投資信託を保有している間は、運用・管理費として投資家がずっと支払い続ける手数料のことです。
投資信託によって異なりますが、基本的には「年率1%前後」の信託報酬がかかります。
つみたてNISAで扱っている投資信託は、金融庁の厳しい条件をクリアした信託報酬の低コスト商品が多く、年率1%未満で運用できる銘柄が中心です。
なので、楽天カードクレジット決済で楽天ポイントが毎月1%還元されるということは、信託報酬のコストをポイント分でカバーできるわけですね。
つみたてNISAは最長20年にわたる長期投資になるので、運用コストを低減できるのは大きなメリットと言えます。
メリット②:積立タイミングを気にせず管理もラク
投資初心者の中には、投資信託を買い付けするタイミングがわからない…という方もいますよね。
高い時期には買いたくないけど、安い時期を見極めることもできない場合は、いつどのタイミングで買うか迷うところ…
そんなときは一定額を一定時期に積み立てる「ドルコスト平均法」がおすすめですね。
楽天証券の「つみたてNISA」を楽天カード決済に設定すると、積立注文を「毎月1日」に自動で行ってくれます。
1日が休業日の場合は、翌営業日に投信積立の買い付けが行われます。
一定額の積み立てで長期的に運用を続けていくと買付金額が「平均化」されていくため、特にタイミングを気にする必要はありません。
また、楽天証券の「つみたてNISA」は積立頻度を「毎日」か「毎月」から選べますが、楽天カード決済にすると「毎月のみ」になります。
毎日積立は時間分散投資に最適なんですが休業日は積み立てされないので、つみたてNISAの非課税枠が余ってしまう場合もあります。
年末に積立額の微調整が必要だったりするため、管理のしやすさで言えば「毎月」の方がラクですし、手間もかからないので初心者向きですね。
メリット③:引き落としは後払いになるから安心
一般的には「つみたてNISA」などで投資信託を積立する場合、「買い付けする前」にお金が引き落としされます。
「銀行引き落とし」⇒「楽天証券で買い付け」の順になるイメージですね。
ですが、楽天カード決済にすると「楽天証券で買い付け」⇒「銀行引き落とし」にすることができます。
楽天カード決済では、以下のスケジュールで積み立てと引き落としが実行されます。
- 積立注文:毎月1日
- 引き落とし:毎月27日
※対象日が休日の場合は翌営業日になります。
このように、積立代金は後払いできることもメリットの1つ。
月の中旬ごろにならないと給料が振り込まれない…という方も多いですから、先に積立注文してくれるのはありがたいですね。
手数料などもかからないので、つみたてNISAの楽天カードクレジット決済はとても便利ですよ。
つみたてNISAを楽天証券の楽天カード決済で積立するデメリット
つみたてNISAは楽天証券の楽天カード決済で積立することで、ポイント優遇や後払いにできるメリットがあります。
ですがメリットばかりではなく、マイナス要素となるデメリットも存在します。
- 毎日積立の設定が選べない
- 獲得できるポイント数には上限がある
- 毎月12日までに設定しないと積立が翌々月からになる
こちらもそれぞれ見ていきましょう。
デメリット①:毎日積立の設定が選べない
楽天証券口座の引き落とし設定であれば、つみたてNISAの買い付けを「毎日」にすることができます。
買い付けする投資信託の価格は常に変動しているため、できるだけ購入するタイミングをずらした方がリスク分散に効果的と言えます。
ちなみに、つみたてNISAではノーロード(購入手数料無料)の商品だけなので、購入回数が増えても手数料で損をすることはありません。
対して楽天カード決済の積立では買い付けが「毎月1日」に指定されているので、一度にまとめて購入することになります。
もし仮に買い付けするタイミングで高騰してしまったら、「高値掴み」になる可能性も考えられますね。
買付直後に大きく価格が下落することもありますから…
こういった一時的な変動リスクを最小限に抑える上では「毎日積立」の方が安心できます。
ですが実は、つみたてNISAのような長期投資の場合、積立頻度によるリスクにはほとんど大差がないことがわかっています。
なので、そこまで重要視するほどのことではないと言えますね。
デメリット②:獲得できるポイント数には上限がある
楽天証券の楽天カードクレジット決済には、「毎月50,000円まで」という上限額が決められています。
なので、獲得できる月間ポイント数の最大は500ポイント。
これを超える範囲の積み立ては、楽天カード決済のポイント対象外です。
少額投資をされる方は特に気になりませんが、本格的な資産運用を開始する上では毎月50,000円に収まらない方もいるんじゃないかと思います。
ただ、つみたてNISAの場合は非課税投資枠が「年間40万円まで」と決まっているため、1月~12月で投資できる上限額は月33,333円です。
楽天カード決済の上限に収まる範囲ですから、大してデメリットとは感じないかもしれませんね。
デメリット③:毎月12日までに設定しないと積立が翌々月からになる
楽天カードクレジット決済の積立設定を行うときに注意したいのは、設定するタイミングによって積立開始時期が異なることです。
- 毎月12日まで:翌月1日に積立開始
- 毎月13日以降:翌々月1日に積立開始
※1日が休業日の場合は翌営業日から開始されます。
12日までに設定すれば「翌月」から開始されますが、13日以降に設定すると「翌々月」からの開始となります。
例えば7月12日に設定した場合は8月1日から積立開始、7月13日に設定した場合は9月1日から積立開始となるイメージですね。
また、楽天カード決済で設定済みの内容を変更するときも同様です。
金額の変更や増額設定する場合は、毎月12日までに設定し直すようにした方がいいですね。
この辺は少し忘れがちになるので注意が必要ですが、資産配分を調整することがなければ特に問題はないかと思います。
楽天証券なら毎日積立でもポイント還元されるが…
私は今まで楽天証券の「つみたてNISA」で毎日積立を行って、楽天スーパーポイントの還元を受けていました。
これは楽天証券と楽天銀行を利用した方法でポイントも貯まりやすかったんですけど、2019年6月24日から獲得条件変更で「月間3件まで」しか反映されません。
これまでは1日15件ほど獲得できた方法ですが、今の条件だとポイント還元もかなり限られますね…
楽天証券と楽天銀行は相性が良いので今後も利用していきますが、つみたてNISAは毎日積立ではなく楽天カード決済に変更しています。
楽天カード決済にした方が、ポイント還元率で考えると圧倒的にお得ですからね。
また、積み立ての決済額に応じてポイント還元されるので、投資信託1本だけでも問題なくポイントを獲得できます。
複数購入することに抵抗がある方や、手軽に運用・管理したい方にも楽天カード決済がおすすめですね。
楽天カード決済の引き落とし口座は楽天銀行がおすすめ
楽天カード決済を利用して、つみたてNISAや通常の投信積立を行う場合は、楽天銀行を引き落とし口座にすると楽天ポイントが貯まりやすくなります。
楽天銀行のハッピープログラムでは、ポイントが獲得できる対象サービスがたくさんあり、その1つに「楽天カードの口座振替(自動引落)」があります。
つみたてNISAの楽天カード決済で楽天銀行口座から引き落としされると、会員ステージによって3~最大9ポイント貰えます。
仮に毎月1件の自動引き落としがある場合は年間108ポイントが貯まりますね。
つみたてNISAの非課税期間である20年間で続けると、2,160ポイントの楽天スーパーポイントが獲得できる計算です。
微々たるものですが、大手銀行の普通預金金利で得られる利息と比べればかなりお得です。
また、楽天銀行はもともと普通預金金利が年0.02%なんですが、楽天カードの自動引き落としがあると2倍の年0.04%にアップ。
これも何気に嬉しいメリットですね。
マネーブリッジの設定でさらに普通預金金利がアップ
「マネーブリッジ」は、楽天証券と楽天銀行を連携する無料サービスです。
この設定を行うだけで、楽天銀行の普通預金金利が年0.10%になるので、マネーブリッジしておいて損はないですね。
大手銀行の100倍に相当する金利ですから、普段利用する預金口座としてもおすすめです。
また、楽天銀行の会員ステージが上がると振込・ATM手数料なども優遇されるので、メインバンクとしても使い勝手はいいですよ。
楽天証券で「つみたてNISA」を始めるなら、楽天銀行口座も合わせて開設しておきましょう。
楽天証券から申し込みを行うと簡単に同時開設できます。
一応、楽天カード支払口座からでも引き落としできるが…
楽天カード決済で銀行引き落としする以外に、楽天カード支払口座から設定することもできます。
この方法は楽天証券で以前から使えましたが、結論から言えばまったく利用するメリットがありません。
楽天カード支払口座 | |
楽天ポイント付与 | × |
毎月の積立上限額 | 上限なし |
最低買付額 | 1,000円 |
買付日 | 毎月12日 |
引落日 | 毎月27日 (積立前に引落) |
毎月の上限はありませんが、そもそも楽天ポイントが貰えない時点で選択肢から外れますね…
積み立てに関しても「前払い」ですし、楽天カードのクレジット決済の魅力を生かせません。
なので、「楽天銀行」から引き落としを行うことをおすすめします。
楽天証券のつみたてNISAはポイント積立もできる
今までに貯めてきた楽天スーパーポイントは、楽天証券の投資信託の買い付けに利用することもできます。
現金の代わりとして「1ポイント=1円」から使うことが可能。
楽天ポイントのみで購入する場合は「100円以上1円単位」になります。
つみたてNISAにも対応していますし、楽天カード決済・毎日積立でもポイントで買い付けできます。
つまり、投資信託の積立で毎月貯まったポイントを、そのまま積立投資に回すこともできるということですね。
これならポイントをムダにすることもないので、最大限フル活用できるのが嬉しいところでもあります。
つみたてNISA×楽天カード決済のメリット・デメリットまとめ
- 積立は毎月5万円まで(つみたてNISAは33,333円まで)
- 決済額100円につき1ポイント還元
- 積立は毎月1日/引き落としは27日
- 貯まったポイントを使って積立可能
つみたてNISAで投資信託を積み立てするなら、楽天証券の「楽天カードクレジット決済」を利用した方がお得です。
楽天カード決済の積立投資は「つみたてNISA」に限らず、特定口座や一般口座でも利用することができます。
毎月貰える楽天ポイントによって信託報酬コストを補うこともできますし、ポイント積立を行って現金余力を残すことも可能ですよ。
つみたてNISAは長期的に運用を続けていくことになるので、積立投資でポイントが貯まる・使えることは非常に魅力的なメリット。
運用コストを可能な限り抑えつつ、できるだけ現金を残して余力を作り、効率よく投資するには楽天証券のようなポイント優遇が欠かせません。
私自身も「楽天証券×楽天カード×楽天銀行」を活用しているので、まだ使っていないサービスがある方は、上手く併用して最大限に活用していきましょう!
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