MetaMask(メタマスク)は、ブラウザの拡張機能として利用できるETH(イーサリアム)ベースのウォレットです。
2021年2月現在では、分散型金融と呼ばれる「DeFi」での運用に、MetaMaskが用いられる機会が急増しています。
ただのウォレットなのに資産運用ができる?と疑問に思う方もいるかもしれませんね。
ですが、今やMetaMaskは資産運用に欠かせないもので、BSC(バイナンススマートチェーン)を活用したDeFiの利用者も急増しています。
ETH高騰による手数料があまりにも高すぎるため、手数料の安いBSCに投資家が流れている印象です。
そこで今回は、MetaMaskをこれから利用される方向けに、使い方から資産運用を始めるためのBSC設定方法をわかりやすく解説していきます。
MetaMask(メタマスク)とは?
MetaMaskとは、簡単に説明するならPCブラウザで管理できるETHベースのウォレット(お財布)になります。
ERC20準拠のETHトークンを管理できるだけでなく、多くのBCG(ブロックチェーンゲーム)でMetaMaskが利用されていますね。
また、ERC20などのトークン送金が必須なICOも多く存在しています。
そして冒頭でもお伝えしたように、ETHを活用した資産運用にも利用されています。
特に海外取引所の「Binance」とBSCによる運用が人気を集め、DeFi初心者が続々と参入している状況です。
MetaMaskはただのブラウザ上のウォレットではなく、ゲームで遊んだり資産運用にも欠かせないものとなりつつありますね。
MetaMaskに対応しているWebブラウザ
2021年2月13日時点で、MetaMaskがサポートしているWebブラウザは以下のとおりです。
- Google Chrome(グーグルクローム)
- Firefox(ファイアフォックス)
- Brave(ブレイブ)
- Microsoft Edge(マイクロソフトエッジ)
ブラウザシェアの多くを占める「Google Chrome」をはじめ、「Edge」や「Firefox」でも利用できますね。
MetaMaskは各ブラウザでウォレットが独立しているので、それぞれのブラウザで別のウォレットを作成することが可能です。
もちろん、同一ウォレットを別ブラウザで共有することもできますよ。
例えば、ChromeのMetaMaskが調子悪いな・・・という場合には、一時的にFirefoxのMetaMaskを利用する、ということもできますね。
個人的には2つ以上のブラウザでMetaMaskを設定しておくと、どちらかで何か不都合があったときに対処しやすいので便利です。
MetaMask(メタマスク)の使い方【ウォレット作成編】
ここからはMetaMaskの使い方について解説していきます。
まずは実際にMetaMaskを利用してウォレットを作成してみましょう。
- MetaMaskをインストールする
- 新しいウォレットを作成する
手順はシンプルですがウォレット作成までのハードルは高めなので、できるだけわかりやすく進めていきますね。
①:MetaMaskをインストールする
まずは普段利用されているブラウザ「Google Chrome」や「Firefox」を開いて、MetaMaskのインストールを行いましょう。
上記リンクからMetaMaskのページにアクセスしたら、「Download now」ボタンをクリックします。
そうするとブラウザに対応したインストールボタンがあるので、「Install MetaMask for Firefox」をクリックします。
ウェブストアのページが開くので、ブラウザにMetaMaskの拡張機能を追加するため、「Add to Firefox」ボタンをクリックします。
「MetaMaskを追加しますか?」と画面上部に表示されるので、「追加」をクリックするとインストールできます。
Google Chromeの場合は「Chromeに追加」ボタンから、MetaMaskをインストールできますよ。
②:新しいウォレットを作成する
「Get Started」をクリックすると新規ウォレットを作成するか、今お持ちの既存ウォレットをMetaMaskにインポートするかを選択できます。
ここでは新しくウォレットを作成したいので、「Create a Wallet」をクリックします。
Firefox版のMetaMaskはベータ版のため、改善に協力するかの確認画面が表示されます。
ここはどちらでもいいので、協力する場合は「I Agree」、協力しない場合は「No Thanks」をクリックしましょう。
次にMetaMaskのパスワード作成画面が表示されるので、8文字以上の英数字を入力して利用規約にチェックしたら「作成」ボタンをクリックします。
これがMetaMaskのログインパスワードになりますね。
パスワードの入力完了後は、Secret Backup Phrase(シークレットバックアップフレーズ)が画面に表示されます。
このバックアップフレーズがかなり重要なもので、以下のような場面に必要になります。
- パスワード紛失時
- MetaMaskの再インストール時
- 別ブラウザでの利用時
これがいわゆるMetaMaskの「復元パス」になりますね。
このバックアップフレーズは、銀行口座情報と同等のものだと考えると、わかりやすいかもしれません。
鍵マークをクリックすると12個の英単語が表示されるので、パスワードと同様に安全な場所で保管するようにしてください。
「次へ」をクリックすると、シークレットバックアップフレーズの確認画面が表示されます。
下部に先ほどの各フレーズが表示されているので、正しい順に選択して「確認」ボタンをクリックします。
正しく選択できていれば「Congratulations」と表示されるので、「全て完了」ボタンをクリックしましょう。
これでMetaMaskの新規ウォレットの作成完了です。
MetaMask(メタマスク)の使い方【BSC設定編】
MetaMaskのウォレット作成時点では、「Ethereumメインネットワーク」が基本設定となっています。
つまり、今はETHに接続されている状態になりますね。
DeFiに興味がある方は、ETH上で動く「Uniswap」「Sushiswap」といったDEXを、このMetaMaskを通して利用できます。
ですが、BSC(バイナンススマートチェーン)上で動く「PancakeSwap」のようなDEXを利用するには、MetaMaskにBSCを設定する必要があります。
BSCの設定を行うことで、同じウォレットを利用して「BSC」⇔「ETH」間を簡単に切り替えできるようになります。
BSCはETHに比べてとにかく手数料が安いので、DeFi初心者にとっては非常に便利と言えますね。
MetaMaskにBSCを設定する方法
BSCを設定するときは、MetaMaskを全画面モードにします。
画面右上のアイコンをクリック⇒「︙」をクリック⇒「Expand view」でMetaMaskの画面を拡大できます。
続いて、今接続されている「Ethereumメインネットワーク」をクリックして、プルダウンリストにある「カスタムRPC」をクリックします。
すると、新しいネットワークを追加できる画面が表示されます。
ここでNetwork NameやNew RPC URLが入力できるので、以下の内容を順に入力していきましょう。
BSC設定内容
- Network Name:BSC Mainnet
- New RPC URL:https://bsc-dataseed.binance.org/
- Chain ID:56
- Currency Symbol:BNB
- Block Explorer URL:https://bscscan.com/
すべて入力後に「保存」をクリックすると、ネットワークの一覧に「BSC Mainnet」が追加されているかと思います。
また、設定完了と同時にMetaMaskのネットワーク接続がBSCに切り替わっているはずです。
このように表示されていればBSC設定は完了です。
接続状況が混雑していたり、不具合等が原因でBSCに上手く接続できない場合があります。
その場合は「New RPC URL」を変更することで改善されることが多く、以下のサイトを参考にURLを変更されてみてください。
MetaMask(メタマスク)の使い方【基本操作編】
MetaMaskは慣れれば簡単に利用できるウォレットなので、そう難しく考える必要はありません。
基本的には以下の操作だけ覚えていれば問題ないかと思いますよ。
- MetaMaskに入金する
- トークンを追加する
- MetaMaskから送金する
他にもアカウント追加や外部ウォレットのインポートなどの機能もありますが、とりあえずは知らなくても大丈夫です。
それぞれ解説していきます。
①:MetaMaskに入金する
前提としてMetaMaskに入金できる仮想通貨は、ETHやETHトークンになります。
国内取引所の「Coincheck」や「bitbank」でETHを購入してMetaMaskに入金する場合は、以下のETHアドレスをコピーします。
上記部分をクリックでコピーできます。
あとは取引所の送金画面でコピーしたETHアドレスを追加して、任意の数量を送金するとMetaMaskのウォレット残高に反映されます。
初めて送金される方は、まず少額で送金テストされるのがいいかと思います。
送金先を間違えると資産を失いますからね・・・
また、海外取引所の「Binance」からであれば、BSCを利用してMetaMaskのウォレットにETHだけでなく、BNBやBTCを送金することも可能です。
だだ、BinanceからMetaMaskのBSCに送金するときは注意が必要です。
Binance側の送金画面でネットワークを必ず「Binance Smart Chain (BSC)」に変更しておくことを覚えておきましょう。
この辺は特に混乱してしまう部分ですよね・・・
BSCは送金手数料が安いので、気軽に送金テストができますし、まずは何度か使ってみて感覚を覚えるのがいいかと思います。
- Ethereumメインネットワーク=ERC20
- BSCネットワーク=BEP20(BSC)
②:トークンを追加する
MetaMaskはウォレット作成時、「Assets」欄にはETHの表示しかありません。
なので、例えばETHトークンを送金したのにウォレットに反映されていない・・・と焦ることもあります。
ですが実はウォレットには入っているけど、MetaMaskが自動で表示してくれないだけなので安心してください。
MetaMaskの「トークン追加」から簡単に追加できます。
「カスタムトークン」でToken Contract Addressを入力すると、あとは自動入力されるので「次へ」からトークンを追加できます。
コントラクトアドレスに関しては、以下のサイトで確認することができますよ。
検索窓にトークンシンボルを入力すると、基本的には一番上に表示されるかと思います。
トークン詳細ページにコントラクトアドレスが記載されていますよ。
例えばETHトークンの「UNI」であれば以下のような感じです。
「カスタムトークン」でこのコントラクトアドレスを入力して追加することで、MetaMaskのAssetsにUNIが表示されます。
BSCに関しても同様になります。
③:MetaMaskから送金する
MetaMaskのEthereumメインネットワークからETHを送金したい場合は、「送信」から「受取人追加」に送金先のETHアドレスを入力します。
そうすると、以下のように送金数量と、Transaction Feeを選択できるようになります。
Transaction Feeは送金手数料のことですね。手数料が高いほど処理される時間が早くなるイメージです。
問題なければ「次へ」から送金を行うことができます。
なお、「Activity」で送信状況を確認することが可能です。
MetaMaskのBSCネットワークから送金する手順も同じですが、基本的にはBinanceに送金する流れになりますね。
MetaMaskの入金時でも解説していますが、Binance側の入金画面でネットワークを必ず「Binance Smart Chain (BSC)」に変更することが必須です。
そして、必ず送金する通貨の「BEP20(BSC)アドレス」に送金するようにしてください。
BSCから異なるネットワークに送金してしまうと資産が消失するので・・・これだけは忘れないようにしてくださいね。
- Ethereumメインネットワーク=ERC20
- BSCネットワーク=BEP20(BSC)
MetaMask(メタマスク)の使い方・BSCを設定する方法まとめ
MetaMaskは「ETH系トークン管理」「BCG参加」「ICO参加」「ETH系DeFi」「BSC系DeFi」と利用用途が充実してきています。
個人的にはMetaMaskで資産運用ができる、というのが大きなメリットに感じますね。
仮想通貨を保有しているけど、このバブル相場で売り時がわからない・・・そんな方は多いかもしれません。
そこで例えば、ETHを保有したまま運用による利益が貰えるなら、参加しない理由はありませんよね。
ただETH系のDeFiは手数料が高いため、BSC系DeFiの「PancakeSwap」が注目を集めています。
今後のこういった金融系サービスが出てくると思うので、機会損失を避けるためにMetaMaskはいつでも使えるようにしておきましょう!
▽▼▽【BSC DeFi】PancakeSwap(パンケーキスワップ)の始め方・やり方を図解【入門編】
https://money-growing.com/pancakeswap-hajimekata/
BSC系DeFiにはVenus Protocolもあり、通貨を預けると「利息+トークン」がもらえます。
▽▼▽【BSC DeFi】Venus Protocol(ヴィーナスプロトコル)の始め方・使い方を図解【完全ガイド】
https://money-growing.com/venus-hajimekata/